「離乳食をはじめたいけれど、いつからがいいの?」
「どんな風に進めていったらいいの?」
と、不安を抱えているママ・パパは多いのではないでしょうか。
今回は離乳食初期~完了期まで、それぞれの期間を始める目安、進め方、ワンポイントアドバイスなどをご紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
いつから離乳食をはじめたらいいの?
離乳食は生後5~6ヶ月くらいからはじめていきます。
あくまでも目安ですので、お子さんの成長に合わせてスタートさせましょう。
離乳食を開始する時期は月齢だけではなく、下記のようなお子さんの成長状況もサインになるのでチェックしましょう。
首がすわっている
個人差はありますが、赤ちゃんの多くは生後3ヶ月~4ヶ月頃に首がすわります。首がすわるのは、離乳食開始のサインになります。
以下は首がすわった合図です。
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ですが、首がすわったかの最終判断は、医師にゆだねるのが賢明です。
0歳児の間は、健診など病院に行く機会も多いので、医師にすわっているか確認をしてもらいましょう。
支えがあれば座れる
離乳食をはじめるにあたって、座れるのは大切なこと。支えがあれば座れるなら、離乳食をはじめる時期です。
ですが、椅子に座らせるのは完全に首がすわってからにしましょう。
ごはんに興味を持ち出した
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これは食事に興味を持ち出した証拠です。離乳食をはじめるタイミングのひとつになります。
時期的に興味を示してもいい頃なのに、あまりそれがないお子さんには、美味しそうに食事をしているところを見せてあげましょう。
そうすれば、興味を持つようになり、スムーズに離乳食を始められるかもしれません。
離乳食の時期や進め方は?
離乳食の期間は約1年で、初期・中期・後期・完了期に分かれます。
10倍粥からはじめ、7倍粥、5倍粥、軟飯…と変化をつけ、食事の楽しさ・大切さを知っていってもらいます。
食卓を囲み、家族団らんで食事をとる。そんな姿がお子さんの食べることに対する意欲にもつながります。離乳食の段階をスムーズに踏めるように、ママだけではなく、家族みんなで取り組むことをおすすめします。
ここからは、それぞれの離乳食期間をはじめる目安時期や進め方について紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
【離乳食初期】5・6か月(ゴックン期)
首がすわっている・支えがあれば座れる・ごはんを欲しがる
お子さんからのサインが揃ったら、離乳食にチャレンジしていきましょう。
生後どのくらい経っているかに関係なく、しっかり準備が整ってからはじめていきます。
離乳食初期の進め方
まずは、10倍粥小さじ1杯からはじめていきます。
いつもの母乳(ミルク)に+1回離乳食をあげましょう。
ヨーグルトくらいのなめらかでトロトロな10倍粥で、噛むのではなく飲み込むのが基本です。
離乳食の最初は、小さじ1杯からスタートしてください。
まだまだ母乳(ミルク)から栄養補給しているので、「離乳食に慣れること」が重要になります。
【1日の離乳食の例】
1食目:母乳(ミルク) 2食目:離乳食小さじ1杯のあと+母乳(ミルク) ※ここまで午前中 3食目:母乳(ミルク) 4食目:母乳(ミルク) 5食目:母乳(ミルク) |
という感じで、離乳食を挟んでください。
お子さんにとって初めてのごはん。嫌がる子も多いですが、バクバク食べてくれる子もいます。
無理に完食させなくても大丈夫です。お子さんのペースに合わせて進めましょう。
慣れてきたら、お野菜にもチャレンジしていくと良いですね。
ゴックン期におすすめのレシピ・スケジュール
離乳食初期の食事はどんな食材を使って作れば良いのでしょうか。
押さえておきたいおすすめレシピを紹介します。
10倍がゆの作り方
離乳食の主食となるのがお粥です。離乳食初期は、米:水が1:10の割合の10倍粥からはじめましょう。
お粥はお米から、もしくは炊いたご飯から作る方法があります。
さらに、お鍋以外に炊飯器や電子レンジでも作れます。お鍋・炊飯器でも分量は同じです。
お鍋で10倍粥を作るレシピ
【米大さじ2杯に対し、水300ml】 ①洗って水気をきった米を鍋に入れ、水を注ぎ20~30分おいて、水を充分吸収させます。 ②ふたをして強火にかけ、煮立ったら弱火にし、吹きこぼれないようにふたをずらし、30~40分煮ます。 ③火を止めて、ふたをし、10~20分蒸らしたら完成です。
【ご飯大さじ2杯に対し、水270ml】 ①鍋にごはんと水を入れて、ほぐします。 ②強火で煮て、煮立ったら弱火にしてふたをずらし、15~20分煮ます。 ③火を止めて、ふたをし10~20蒸らしたら完成です。 |
はじめてあげる時は10倍粥をすりつぶす、もしくは裏ごしして飲み込みやすくしましょう。
10倍粥の時短レシピ
時間がないから、手早く簡単に作りたい。そんな方におすすめなのは、炊飯器もしくは、電子レンジで作る方法です。 おかゆモードが付いた炊飯器であれば、ボタンひとつで作れます。米(ごはん)や水の分量は同じで大丈夫です。
次に、炊いたごはんを使って電子レンジで作る方法です。 【分量】ごはん(小さじ1)・水(大さじ2) ①耐熱容器に炊いたごはんと水を入れてほぐします。 ②ラップをせず600Wで1分加熱します。 ③加熱が完了したら、すりつぶし、さらに裏ごしをすれば完成です。 |
ところで、毎回一から作るのは手間がかかりますよね。それなら冷凍保存をしておきましょう。
米:水「1:10」でたくさん10倍粥を作っておきます。
1回分(大さじ2杯)ずつ氷を作るふたつき製氷皿に小分けして保存しておくと便利です。
野菜のスープの作り方
野菜スープをマスターしておくと、調味料が使えない離乳食後期まで万能に使えるので、メニューの幅が広がります。
「これを入れないとだめ」というルールはありません。
けれども、アクの強い山芋や長芋など、入れてはいけないものはあるので気をつけましょう。
【野菜スープの調理例】
など、アクの少ない野菜を90g程度 冷蔵庫や冷凍庫にある野菜をお使いください。 野菜はざく切りにして、昆布(8cm)と水(1リットル)の中に入れて60分煮込んでください。 あとは、具材をこせば、野菜スープの完成です。 |
野菜スープは、うどんの出汁にしたり、お粥と炊いておじやにしたりしてもいいですね。
ちなみに、離乳食初期は調味料が使えないのでご注意ください。
その日に使い切るのがベストですが、保存する場合は冷凍で1週間程度を目安にしましょう。
パン粥の作り方
パン粥は、離乳食初期でも2ヶ月目からはじめてください。
パン粥というと、牛乳を使うイメージが強いかもしれませんが、まずはお湯(水)からはじめていきます。
パン粥調理の例…
食パンは細かくちぎって、水(粉ミルク)で煮込みます。 裏ごししたら完成です。 |
加熱したバナナやリンゴ、かぼちゃのすりつぶしたものと一緒に食べさせてあげるのもおすすめです。
冷凍保存する場合は、1週間程度を目安にしてください。
牛乳を使用するのは中期以降にしましょう。水と一緒に少量の牛乳を煮込んでくださいね。
ワンポイントアドバイス
離乳食初期は、まず食事に慣れることを心掛けてください。
・スプーンを押し出してしまう
・うまく飲み込めなくて出してしまう
そんなことは日常茶飯事です。絶対に食べさせなければ、と無理に進めず、一旦休憩してください。
最初はちょっとお口につけられただけでも十分です。
初めての食材は、食物アレルギーなどの症状が出る可能性もあります。
万が一のときに、かかりつけの小児科に行けるよう、午前中に食べさせるのが良いですね。
卵黄もチャレンジ
2019年3月の厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」の改定により、卵アレルギー予防の一環として、離乳食初期から卵黄を少量ずつ食べさせても良いとされました。
ただし、初期は完全加熱が絶対です。かたゆでした卵から卵黄だけを使います。
卵は体に合わない赤ちゃんも多いので、耳かき1杯分からはじめてください。
毎日食べずに様子を見ながら、耳かき2杯分、3杯分と増やしていくようにしましょう。
【離乳食中期】7・8か月(モグモグ期)
離乳食初期で上手に離乳食をゴックンできるようになったら、離乳食中期に進みましょう。
中期はモグモグ期といって、歯茎や舌でつぶして食べる練習をする時期です。
2回食になり、食べられる食材も増えてくるので、お子さんが苦手意識を持つ食材も出てくるかもしれません。その場合は、食べやすいようにより細かく刻むなどの工夫をしましょう。
離乳食中期の進め方
おかゆは10倍粥から7倍粥になります。
初期とは違い、歯茎・舌でつぶせる豆腐くらいの固さがベスト。7倍粥や野菜、魚なども積極的に摂るようにしましょう。
中期からは2回食にします。食事のリズムをつけられるように、毎日の食事時間を同じにすることをおすすめします。
また、ビタミン・タンパク質を摂ることを心掛けましょう。
離乳食中期からチャレンジしていきたい食材
中期から食べられる食材を紹介します。
まだアレルギーがわからない不安な時期なので、初めての食材は1日に2つ以上食べさせないようにします。
2回食なので、いざというときに小児科に行けるよう、初めての食材は午前中の1回目の食事で与えるようにしましょう。
牛乳などの乳製品
離乳食中期では
・ヨーグルトはプレーン(無糖)
・牛乳は低脂肪乳
を与えます。ヨーグルトの1回の目安は、50~70gです。
牛乳の1回の目安量は、モグモグ期前半は55ml・後半75mlです。
調理用として加熱してから与えるようにしましょう。パン粥に牛乳を混ぜて作ってあげても良いですね。
うどん・そうめんなど麺類
・うどん
・そうめん
・マカロニ
などの麺類も食べられるようになります。
うどん・そうめんなど、塩分の含まれるものは、よく水にさらしてから使いましょう。
食べやすいように細かくカットしてください。
全卵
卵黄を丸ごとひとつ、さらに、全卵の3分の1が食べられるようになります。
与えるときは、しっかり加熱し、細かくカットしましょう。
うどんを茹でる際に卵を入れて煮込む、たまご粥にするなどして一緒に調理するのも良いですね。
ワンポイントアドバイス
牛乳や全卵など、中期はチャレンジできる食材が増える分、食物アレルギーが出てしまうのではないかという心配もあります。
離乳食初期と同様、初めて口にする食材はアレルギー反応が出てしまう可能性があるので、初回は少量にしてください。
嫌がる食材は無理に与えず、少しでもアレルギー反応が出た場合は医師に相談しましょう。
【離乳食後期】9~11か月(カミカミ期)
離乳食後期(カミカミ期)は、少しずつスプーンにも慣れてきて、「自分でたべたい!」と自我が出てくる頃です。手づかみ食べもはじめます。
軟飯まで進んだら丸いおにぎりにしたり、茹でた野菜をスティック状にしたりと、手づかみしやすいメニューを加える工夫をしましょう。
味覚も発達し、少しですが使える調味料も出てきます。
食事リズムをつけるための3回食もはじまります。なるべく家族みんなで食事をとるようにしましょう。
離乳食後期の進め方
お粥は5倍粥、それに慣れたら軟飯にします。モグモグからカミカミし出すので、歯茎で潰せるバナナくらいの固さがベスト!
食事の回数も、2回食から3回食に増えます。食事に支障を与えない程度なら、おやつをちょっとだけあげてもいいです。
おやつには、乳幼児向けのビスケットや果物などがおすすめです。ビスケットなら1~2枚程度が目安です。
おやつは本来、食事ではカバーしきれない栄養素を補うための役割を果たすもので、毎日の習慣にするのは1歳以降が目安です。それまでは、あくまでも食べる楽しみをわかってもらえるためのものと捉えましょう。
離乳食後期からチャレンジしていきたい食材と味付け
後期からは、大人と同じような食事をとることが多くなります。
別で作っていた離乳食も、大人と同じ食材で調理できるものも増えます。
ごくうすく味付けをしても良いですが、特別必要なものではありません。
鶏肉・豚肉・牛肉
後期になると、お肉がチャレンジ食材に追加されます。
チャレンジの順番は、鶏(中期からささみのひき肉は可)→豚→牛です。
与える際はどのお肉も下記に注意しましょう
・脂の少ない部位からスタートする(牛肉なら赤身から)
・鮮度の良いものを使う
・ひき肉を使う(こまかくつぶす)
離乳食後期は手づかみが重要なステップ
手づかみだと「手が汚くなる…」と思ってしまいますよね。ですが、重要なのは手づかみ食べをして、食材の温度や形、固さや質感をインプットすることです。
スプーンやお箸を上手に使える基礎となるのも手づかみ食べです。
手づかみ食べを十分に経験することが、脳の発達にも重要なステップになります。
ワンポイントアドバイス
後期になると、鉄分不足になることがあります。
お肉が食べられるようになるので、食べやすい鶏のレバーやホウレンソウなど鉄分が摂れる食材を積極的に与えてください。
手づかみ食べができるように、また、お子さんの意思で食べ物を選べるように、掴める大きさの食材をお皿やトレーに並べておくと良いですね。
手づかみ食べができるようになると、お子さんの手やテーブル・床も汚れるので、ママたちは疲れるかもしれません。
大人の食事にも使える食材で離乳食を作ったり、ベビーフードに頼ったりしながら、あまり無理をしないように取り組んでくださいね。
【離乳食完了期】12~18か月(パクパク期)
乳歯も上下4本生えはじめ、形のある食材も噛みつぶして飲み込めるようになったら、離乳食完了期をはじめる合図です。1人で立てるようになり、少しずつ歩けるようにもなっているでしょう。
エネルギーや栄養源を母乳(ミルク)ではなく食事から摂取できるようになったら離乳食完了です!
離乳食完了期の進め方
歯で噛んで食べだすので、軟飯に慣れてきたら、大人と同じご飯に変えても大丈夫です。肉だんごくらいの固さで、歯茎でつぶせる固さがベスト!
流し込んでいたころとは違い、しっかり食感を感じながら食事をする頃ですね。
大人と同じ生活リズムをつけることを意識して、朝・昼・夜きちんと時間を決めて一緒に食べましょう。
完了期には、ご飯・お味噌汁・おかずの三角食べを心掛けてくださいね。
1日の最後の食事は消化のことを考えて、就寝時間の2時間程前に済ませておくと良いでしょう。
レトルトカレーが始められます
ほとんどの子ども用レトルトカレーが1歳から食べられます。
ですが、メーカーによっては1歳半~の場合もあるので、箱の表示を確認してくださいね。
いつまで離乳食を続ければいい?
離乳食が完了したからと言って、すぐに大人と同じ食事を食べるのではありません。
早く切り替えなくちゃ!と焦らなくて大丈夫です。
・食べる意欲がある
・3食きちんと食べられる
・歯が生えて、しっかりと噛める
この3点が揃ったら、幼児食をはじめましょう。
幼児食とは、以下のようなものです。
・軟飯ではなく、普通のご飯
・大人の半分の量
・刺激物を控え、味付けは大人の3分の1の薄味
離乳食完了期は哺乳瓶からコップへ
ミルクだけではなく、お茶や水を飲ませる場合も哺乳瓶を使うことは多いです。
けれども、哺乳瓶をいつまでも使っていると、執着心がわいて手離せなくなってしまいます。
さらに、気になるのが虫歯です。
哺乳瓶でミルクを飲むと、口の中に溜まりやすく虫歯へのリスクが高まります。
卒乳を考えるタイミングで、ストローマグやコップへ切り替えてみてくださいね。
ワンポイントアドバイス
離乳食が完了し、食事から栄養もとれているとなれば、考えるのは卒乳ですよね。
自然にお子さんが卒乳する場合もありますが、ママの体調などの事情で、計画的に卒乳を考える場合もあるでしょう。
急に卒乳するのは難しいので、「この日は卒乳ね」と日程を決めるなどしてゆっくり取り組んでください。
卒乳ができない…と悩まなくても大丈夫です。
「保育園に行く」「お友達は飲んでない」「たくさん遊んで忘れてた」
ひょんなことから卒乳のタイミングが来るので、焦りは禁物です。
ただ、歯が生えてきているので母乳の場合、乳首が痛いかもしれません。
離乳食をはじめたら歯磨きの準備も!
早いお子さんの場合、離乳食中期から乳歯が生えはじめます。乳歯は、大人の歯より虫歯になりやすいので早くからケアをおすすめします!
乳歯が虫歯になってしまうと、大人の歯になっても虫歯になってしまう可能性が高いという研究結果もあります。
つまり、大人の歯になって困らないために乳歯のうちからケアすることが大切なんです。
大きくなるにつれて歯磨きを嫌がるお子さんもいるので、早くから歯磨き慣れさせておきましょう。
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