赤ちゃんは成長とともに、おっぱい以外からも栄養をとらなければなりません。そのため「離乳食」が必要になります。
離乳食は大人の食事とは違い、与える段階やNG食材など気をつけなければいけないことがたくさんあります。
しかし、きちんと注意点を押さえていれば、難しく考える必要はありません。
初めての離乳食にプレッシャーを感じているママ・パパは、この記事の解説を参考に、ぜひ赤ちゃんとの食事を楽しんでくださいね。
初めての離乳食を知ろう
離乳食という言葉は知っていても、初めての子育ての場合「何をどう食べさせたらよいのかわからない」という方もいるでしょう。
まずは初期の離乳食はどのようなものなのか、その基本情報を知ることが大切です。
離乳食初期(ゴックン期)は生後5ヶ月~6ヶ月
離乳食の開始は、生後5ヶ月〜6ヶ月頃が目安です。
しかし、赤ちゃんの発達ペースは個人差があるので、お子さんの成長を見ながら開始時期を検討しましょう。
よだれが増えてきた・大人の食べ物に興味を示す・おすわりができるようになったなどの様子が見られるようになったら、離乳食を考えてよいでしょう。
離乳食の目安量は?
最初の離乳食は、水と米を10:1の割合で作った10倍かゆをすりつぶして、1日1回、小さじ1を目安に与えましょう。慣れてきたら少しづつ量を増やしていきます。
おかゆに慣れたら、すりつぶした野菜でビタミン類を、野菜に慣れたら豆腐や白身魚などのタンパク質を与えてください。
例)
1〜2日目:10倍かゆ・小さじ1 3〜4日目:10倍かゆ・小さじ2 5〜6日目:10倍かゆ・小さじ3 7〜10日目:10倍かゆ・小さじ4/野菜・小さじ1 11〜15日目:10倍かゆ・小さじ5/野菜・小さじ2/豆腐や魚・小さじ1 |
1ヶ月後に与える量は、おかゆ30g・野菜類15g・タンパク質5gが目安ですが、赤ちゃんの成長や食欲に合わせて調整しましょう。
離乳食をはじめて1ヶ月を過ぎた頃から、1日2回食に進めます。2回目の離乳食は1回食の1/3の量を与えて、少しずつ量や食材を増やしてくださいね。
離乳食初期の進め方
離乳食初期は「ごっくん期」とも呼ばれ、食べ物を飲み込む練習をする時期です。食べることに慣れさせるのが目的なので、赤ちゃんのペースに合わせて進めましょう。
飲み込みやすいように食品はよくすりつぶして、消化できているかチェックしながら与えてください。
離乳食を与えるのは、授乳前の午前中が適してます。2回食に進めたら、新しい食品は午前中に、慣れている食品は午後に与えるのがおすすめです。
また、母乳やミルクを減らす必要はありません。水分も大切なので、赤ちゃんが飲みたいだけ飲ませて大丈夫ですよ。
初めて離乳食をあげるときの注意点
初めて離乳食を与える場合、以下の点に注意しましょう。
適度な空腹のときにあげる
離乳食は授乳時間に与えますが、母乳やミルクを先にあげてしまうと、お腹がいっぱいになって離乳食を食べない場合があります。そのため、離乳食は授乳前に食べさせるのがおすすめです。
また、お腹が空き過ぎている場合も、赤ちゃんが母乳やミルクを欲しがってしまい、離乳食を食べないことがあります。
赤ちゃんに離乳食を与えるのは、適度にお腹が空いていて、機嫌のよい時がベストタイミングです。
熱すぎ冷たすぎはNG
赤ちゃんには、熱すぎたり冷たすぎたりする食べ物はNGです。特に、できたての熱いものは口をやけどしてしまう危険性があるので、きちんと冷ましてから与えましょう。
また、冷たすぎるものは食が進みづらくなる原因になります。
食べている最中に冷めてしまった場合は、軽くレンジで温めると食べやすくなるのでおすすめです。
口を開けてからスプーンを入れる
離乳食初期の赤ちゃんは、まだ食べ物を口に入れることに慣れていません。離乳食を与えるときは、赤ちゃんがきちんと口を開けたのを確認してから、スプーンを入れるようにしましょう。
この時、スプーンを奥に入れすぎないように注意してくださいね。下唇にスプーンで軽く触れてあげると、赤ちゃんが口を開けやすくなります。
最初は嫌がる場合もありますが「あーんしようね」「もぐもぐしようね」と声をかけてあげると、次第に赤ちゃんも慣れてくるはずです。
納豆・牛乳・ヨーグルトなどNG食材はあげない
生後5~6ヶ月頃の赤ちゃんは、まだ消化器官が未成熟です。そのため、離乳食初期には「納豆・牛乳・ヨーグルト」など、アレルギーが出やすい食材は与えないように注意しましょう。納豆・牛乳・ヨーグルトは離乳食中期以降ならOKです。
市販のベビーフードを利用する際は、原材料名や商品情報をチェックして、NG食材が入っていないか確認してから使いましょう。
また、ボツリヌス菌が混入している可能性のある「はちみつ」は、1歳未満の乳児に与えてはいけません。腸内環境が整っていない赤ちゃんが食べると、乳児ボツリヌス症を発症する恐れがあるため、1歳以上になるまで食べさせないようにしてくださいね。
卵は固ゆでの黄身ならOK
卵黄はきちんと茹でれば離乳食初期から耳かき1杯程度からはじめてもOKです。
ただし、全卵は離乳食中期(7~8ヶ月)からなので気をつけましょう。
食物アレルギーに注意する
食物アレルギーがあるかどうかは、その食材を食べるまでわからないことが多いです。アレルギー反応は体質のほか、体調によって起こる場合などさまざまあり、現れる症状も人それぞれ違います。
そのため、初めての食材を与える時は、大人が赤ちゃんの様子をよく見て、アレルギー反応が出ていないか確認しましょう。
アレルギー反応の現れ方には、食べてすぐ現れる「即時性症状」と、時間をおいて現れる「非即時性症状」があります。唇の腫れやじんましんなど気になる症状が出た場合は、早めに医師や専門家に相談しましょう。
そのためにも、初めての食材は平日の午前中に与えることをおすすめします。
はじめての離乳食の作り方
続いて、はじめてのママたち・パパたちでも調理しやすい離乳食のおすすめレシピをご紹介します。
基本的なものばかりなので、ポイントを押さえておけば献立の幅がひろがりますよ。
お米は10倍がゆで
おかゆは、離乳食でもっとも基本的なメニューです。離乳食初期に与える「10倍がゆ」の作り方を覚えておきましょう。
鍋でお米から作る方法と、炊いたごはんから作る方法を紹介します。
・お米から炊く方法
【材料】 米1/2カップ 水5カップ 【作り方】 1.米を洗ったあと水を切り、鍋に入れる。水を加え、20分〜30分程度吸水させる。 2.鍋にフタをして強火にかける。沸騰したら弱火にして50分程度炊く。炊くときは少しフタをずらして、吹きこぼれないようにする。 3.炊き上がったら、フタをしたまま10分程度蒸らしてできあがり。 |
・ご飯からおかゆにする方法
【材料】 ご飯:30g 水:1カップ 【作り方】 1.鍋にご飯と水を入れ、ほぐしたあとに強火で煮る。煮立ったら、吹きこぼれないようにフタをずらして、20分程度弱火で煮込む。 2.炊き上がったら、フタをしたまま10分程度蒸らしてできあがり。 |
赤ちゃんに与えるときは、粒が残らないようにすりつぶしましょう。
市販のおかゆクッカーなどを使ってもOKです。いろいろなお粥レシピに活用してみてください。
まとめて作っておけば、冷凍保存することもできますよ。
パンはトロトロのパンがゆで
おかゆに慣れたら、パンがゆを主食のレパートリーに加えてはいかがでしょうか。
離乳食には、糖分や塩分、油分が少ない普通の食パンを使いましょう。パンに含まれる小麦粉はアレルギー反応が起こる可能性があるため、初めて食べさせるときは注意が必要です。
また、卵や乳製品が使われている場合があるので、使用するパンのアレルゲン情報をしっかりチェックしてください。
・離乳食初期のパンがゆ
【材料】 食パン:1/8~1/4枚 水:大さじ3〜4 【作り方】 1.食パンは耳を落とし、小さくカットする。 2.鍋にパンと水を入れ、弱火で5分程度煮る。 3.パンがふやけたら冷まして、滑らかになるまですりおろしたらできあがり。 |
水の代わりに、野菜スープや粉ミルクを溶かした水でもOKです。
うどんもおかゆで
うどんは、離乳食に慣れてきた6ヶ月頃から食べさせられます。ただし、パンと同じく小麦粉が含まれているので、与えるときは食物アレルギーに注意してくださいね。
・うどんがゆ
【材料】 ゆでうどん:2~3本 だし汁:適量 【作り方】 1.うどんを短くカットして、くたくたになるまで茹でる。 2.茹であがったら裏ごし器やすりこぎなどでペースト状にすりつぶし、だし汁でのばせばできあがり。 離乳食には、塩分量が少ない茹で麺や生麺を使うのがおすすめです。離乳食用のうどんを使うと簡単に作れますよ。 |
そうめんはすりつぶしから
そうめんは、離乳食を開始してから1ヶ月ほどで食べられるようになります。原料には小麦が含まれているので、様子を見ながら与えましょう。
また、乾麺には塩分が含まれています。茹でた後は水にさらして、きちんと塩抜きをするのがポイントです。
・離乳食初期のそうめん
【材料】 そうめん:5g 水:適量 【作り方】 1:そうめんを細かくカットする。 2:柔らかくなるまで茹でたら、茹で汁を捨ててしばらく水にさらしておく。 3:よくすりつぶしたらできあがり。 |
塩分が気になる場合は、塩分不使用のそうめんを使ってみましょう。
豆腐は電子レンジで下ごしらえ
離乳食初期に与えるタンパク質には、のどごしが良く食べやすい絹ごし豆腐がおすすめです。
殺菌のために必ず火を通して、ペースト状にして与えましょう。ここではレンジでできる簡単レシピをご紹介します。
・電子レンジで豆腐ペースト
【材料】 豆腐:適量 水:適量 【作り方】 1:豆腐を耐熱容器に入れ、かぶるくらいの水を加えて、ラップをかけずに700Wなら20秒程度、電子レンジで加熱する。 2:加熱後、お湯から豆腐を取り出し、裏ごしして少量のお湯でのばせば豆腐ペーストのできあがり。 |
火を通した後はとても熱くなっているので、よく冷ましてから食べさせましょう。
野菜はどのタイミングで何からあげる?
お粥を上手に飲み込めるようになったら、野菜をあげても大丈夫なタイミングです。
けれども、野菜は種類がたくさんあるため、何から食べさせたらよいのか迷ってしまいますよね。
離乳食初期に使う野菜は、消化しやすく体に負担の少ないものから始めるのがおすすめです。
【離乳食初期の野菜ペーストにおすすめの食材】
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野菜を与えるときは、柔らかくなるまで加熱したあとにすりつぶして、ゆで汁などを加えてポタージュ状にするか、片栗粉でとろみをつけて食べやすくしてあげましょう。
歯磨き開始前の準備をはじめよう!
離乳食が始まったら、そろそろ口内ケアのことも考えてあげましょう。
健康な歯を保つには、乳歯が生え始めたころから歯磨き前の準備をはじめることが大切です。赤ちゃんのうちは、綿棒やガーゼでお口の中の汚れを拭き取って歯磨きに慣れさせていき、徐々に歯ブラシを使っていきます。
口内ケアには、0歳児から使える粉状歯磨き粉「ブリアン」を利用するのもおすすめです。
ブリアンは虫歯になりにくい子どもの口内に存在する「ブリス菌」を世界で初めて配合した商品です。添加物や保存料を使用していないので、小さなお子さんの健康も気遣えます。
お子さんの大事な歯を守るために、ぜひ活用してみてくださいね!